自殺未遂者 心のケア拡充 精神科ない 3次救急3病院 県が専門医ら派遣

自殺未遂者 心のケア拡充
精神科ない 3次救急3病院 県が専門医ら派遣

 全国の自殺者が11年連続で年間3万人超になるなど各地で対策が急がれる中、県は今年度から救急病院に運ばれた自殺未遂者に対し、心のケアに取り組む精神科医らを派遣する医療体制づくりを本格化させる。自殺行為は繰り返されるといい、救命後の速やかなメンタルケアが有効とされる。県は「総合的な医療体制を築き、自殺対策基本法の施行から10年後の2016年までに、自殺者を1000人以下に減少させる」としている。

 県などによると、2008年の自殺者は1298人(2007年は1420人)。過去に自殺を図ったり、命をとりとめた後も再び自殺をしたりするケースが見られ、未遂者のケアの重要性が指摘されている。また、原因・動機として「経済生活問題」を挙げたのは、1997年は123人だったが、10年後の07年は297人に倍増。職業別では無職者が最多の855人で、不況が拍車をかける。

 県は、県内の3次救急8病院のうち、精神科のない県立柏原病院(丹波市)など3病院に、県自殺対策センター(神戸市)に登録した精神科医と精神保健福祉士のペアを派遣。救急病院に運ばれた未遂者と直接面談して、症状を聞き取った上で退院後の医療機関の紹介などをする。すでにケアに取り組んでいる神戸大医学部付属病院(同)など5病院の手法を参考にするという。

 また、医師や保健師、看護師らに加え、地域の警察や行政機関などとの合同研修会を開き、地域一丸となって取り組む。県障害福祉課は「自殺のサインの早期発見、治療で多くの命が救える可能性がある」としている。

(2009年4月3日 読売新聞)

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