「甘え」の構造 土居健郎さん死去、89歳

「甘え」の構造 土居健郎さん死去、89歳

2009年7月6日10時40分

土居健郎さん=1992年2月6日、聖路加国際病院、小林修撮影
 「『甘え』の構造」などの著書で知られる精神医学者の土居健郎(どい・たけお)さんが5日午後3時27分、老衰のため死去した。89歳だった。葬儀は身内だけで行い、後日、お別れの会を開く予定。喪主は長男望(のぞむ)さん。

 東京都生まれ。71年の著書「『甘え』の構造」(弘文堂)は140万部を超え、ロングセラーになった。「甘える」という言葉は日本独自のものと指摘。突き放されることを嫌がる「甘え」の心理から、義理人情や遠慮など日本人の特性を分析した。

 甘えの観点から夏目漱石の世界を読み解いた「漱石の心的世界」(69年)では、精神病理学という新たな視点を日本の文学研究にもたらした。他に「精神療法と精神分析」など著書多数。東京大医学部卒業後、聖路加国際病院に勤務し、50年に米国に留学。東京大や国際基督教大の教授、国立精神衛生研究所所長を歴任した。

     ◇

精神科医で聖路加国際病院精神科部長の大平健さんの話 最後の大精神科医だった。患者と面接する時の技法は、今も精神科医のスタンダードになっている。「『甘え』の構造」などを通じて、日本人とはどういう人間なのかということに視野を開かせる役割も果たされた。
asahi.com

関連記事

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する