全精社協基本財産、無断引き出し 残金20万円 施設運営に流用か


全精社協基本財産、無断引き出し 残金20万円 施設運営に流用か

 厚生労働省が所管する社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会」(全精社協、東京)の補助金不正流用疑惑で、今年4月時点で1800万円あるはずの全精社協の基本財産が何者かに引き出され、二十数万円しか残っていないことが同省の特別監査でわかった。社会福祉法人の存立基盤である基本財産がなくなったことは、事実上の破綻(はたん)を意味する。同省は、全精社協が運営する社会復帰支援施設「ハートピアきつれ川」(栃木県さくら市)の運転資金などに流用された疑いが強いとみている。

 厚労省によると、全精社協は2007年4月、破綻した財団法人「全国精神障害者家族会連合会」(全家連)からハートピアの運営を引き継ぎ、翌08年7月、ハートピアの土地・建物を購入した。

 全精社協は同省の承認を得たうえで、当時6000万円あった基本財産のうち4200万円を取り崩して購入資金を工面したが、ほぼ同時期に残りの1800万円も無断で引き出されていたという。

 全精社協は07年度にも、基本財産の一部が引き出され、6人の理事に支給した国の補助金計1800万円を全精社協に還流させる方法で穴埋めしていたが、その後も基本財産の流出が続いていたことになる。

 全精社協の資金管理は、元幹部職員が一手に担っていたとされ、大阪地検特捜部が、業務上横領容疑で捜査を進めている。全精社協は現在、本部事務所を閉鎖して活動は停止状態。ハートピアについても、今年3月に温泉ホテルの営業を停止し、譲渡先を探している。

2009年9月19日 読売新聞

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