脳梗塞の発症率、特定の遺伝子が左右…東大など実証


 脳梗塞(こうそく)の発症率を大きく左右する遺伝子があることを、東大医科学研究所と理化学研究所などの研究チームが突き止め、8日の米医学誌「ネイチャー・ジェネティクス」(電子版)で発表した。



 脳梗塞と特定の遺伝子との関連が、大規模な疫学調査で実証されたのは世界で初めて。脳梗塞を遺伝子レベルで予測し、診断や治療に生かせる成果として注目される。



 研究チームは、日本人の脳梗塞患者と健康な人を約1100人ずつ選び、両者の遺伝情報の違いを比較した。その結果、脳梗塞の患者は健康な人と比較して、「プロテインキナーゼCエータ」と呼ばれるたんぱく質を作る遺伝子の特定の部分が、1~2個置き換わっている人が多いことがわかった。



 さらに、この遺伝子の違いが本当に健康な人の脳梗塞の危険因子になっているのかを確かめるため、九州大学の協力を得て、長期の疫学調査を行っている福岡県久山町のデータを活用。1988年に健康だった40歳以上の住民1642人について、その後2002年までの14年間の脳梗塞の発症率と、この遺伝子の関係を調べた。その結果、2個の部分がいずれも置き換わった人は、脳梗塞の発症率がそうでない人より約2・8倍高まっていることが判明した。このたんぱく質は、動脈硬化の発症や進行に深くかかわっていると見られる。



(2007年1月8日 読売新聞)



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